◎合計8.3兆ドル、年間7500億ドルに!○
◎2020年までのアジアインフラ需要総額○
◎東洋大学が国際PPPフォーラム開催○
 

2010年から2020年までのアジアインフラ需要は計8.3兆ドル、年間7500億ドル、巨額の資金需要を満たすための解決策はPPP(公民連携)-。

 東洋大学(※)は11月30日、都内で「第5回国際PPPフォーラム~アジアのインフラ整備とPPP~」を開催した。
フォーラムは、アジア開発銀行研究所所長の河合正弘氏が基調講演、海外でPPPに携わる関係者も登壇したパネルディスカッションなどを行った。
河合氏は「推計では、アジアの2020年までのインフラ需要は合計8.3兆ドル、年間7500億ドルになる。こうした巨額の資金需要を、各国政府やODA資金だけで満たすことはできない。民間の関与、PPPが必要。課題解決策としては、官民資金を国際的に動員する『アジア・インフラ基金』の創設や、調整・推進組織『汎アジア・インフラ・フォーラム』の設置を挙げたい」とアジアの状況について触れ、開発銀行の活動について「アジア開発銀行(ADB)は2007年から2009年まで、年平均71億ドルのインフラ向け融資を行った。2011年から2013年にかけては年平均93億ドルに増やす計画だ。その内訳は35%が運輸部門、21%がエネルギー部門、15%が水関連。ADBが係わった成功事例には、ラオスのナム・トゥン2プロジェクトがある。ラオス最大の水力発電プロジェクトで、投資額12億ドルは同国GDPの3分の1にも当たる」と説明した。
パネルディスカッションは、米国PPP協会前代表や、国連のPPP推進担当なども参加、この中、海外展開を図る日本の自治体代表として北九州市の森一政氏は「上水道技術を背景に官民協働組織(北九州海外水ビジネス推進協議会)を立ち上げ海外展開を図っている。組織には民間企業が数多く参加している。ビジネスの前提として、やはり現地での人間関係構築がポイントだ」と話した。登壇した東洋大の根本祐二教授は「PPPは、国と国のパートナーシップにもつながる。日本では今、安全保障に対する国民の不安が高まっているが、軍事力に(過度に)依存しない日本こそ、世界に向けてPPPの精神を情報発信すべきではないか」と締めくくった。
  
※東洋大学=公民連携専攻・PPP研究センターを持つ。日本国内で高度成長期以降に整備され、老朽化する社会インフラの更新投資(毎年8兆円必要)、そしてアジア全体でのインフラ新設投資、この対応策としてPPPの必要性を訴え、同時に、支援機関(APPPI)設立が重要であると主張する。APPPIは構想では具体的に、アジア版ガイドライン制作、モデル国における教育・研修とプロジェクト支援などを推進する。