(開催趣旨)
 人口減少社会の到来とともに、地方自治体にとって、公共施設大量一斉更新問題をどう乗り切るのかは、大変深刻かつ重大な課題となっている。
 そういった状況への対応を見据えて、(公財)岡山県市町村振興協会では、平成26年度調査研究事業として、公共施設ファシリティマネジメント研究会を実施し、岡山県下の15自治体が集まり、公共施設白書を作成できることを目標に、8回にわたる先進事例研究やデータ分析手法の学習等を行ってきた(弊財団は、研究会のシニアアドバイザーとして協力)。
 その1年間にわたる研修の成果を、広く社会に還元し、今後の岡山県内外の自治体における公共施設の現状と課題を示す成果報告会を開催した。

(開催概要)
1 日時・場所
  平成27年1月22日(木) 13:30~(津山市役所大会議室)
  平成27年1月23日(金) 13:30~(れじょんホール)
2 内容(両日同スケジュール)
【第1部 講演】
「これからの公共資産(ハコモノ&インフラ)の適正化について
      ~住民説明に 使える公共施設白書と公会計~」
 講師:岡山県ファシリティマネジメント研究会研究会総合アドバイザー
    関西学院大学大学院経営戦略研究科教授 石原 俊彦 氏
【第2部 成果報告】
    各自治体成果報告「岡山県内市町村の公共FMの現状と課題」

(成果報告会のポイント)
 はじめに、主催者を代表して、岡山県市町村振興協会 職員研修センター所長より、本事業の位置づけなどをお話しいただいた。

 つづいて、石原先生より、「これからの公共資産(ハコモノ&インフラ)の適正化について ~住民説明に 使える公共施設白書と公会計~」と題して、ご講演をいただいた。

 ご講演の中では、これまでの行政経営に関する流れをご紹介いただきながら、「今から」スタートする地方公会計に関する動き、さらには公共施設のマネジメントにおける「ハコモノ系」の利活用・広域・相互利用についてお話しをいただいた。
 特に、総合計画その他の計画において、官と民との連携(Public Private Partnership)に関しては多くの記述がある一方、行政同士の連携、官と官の連携(Public Public Partnership)についてはほとんど記載されていないことが指摘された。
 インフラ系の施設・設備は、代替可能性がないことから広域利用・相互利用等は難しい面があるが、ハコモノ系においては、地方中枢拠点都市や機関の共同設置、自治体間の連携協約などを活用しながら、相互利用を進め、全体としての持続的な維持管理を目指すことが重要である、との見解を示された。

 つづいて、各自治体からの研修成果の報告が行われた。

1日目(県北会場、津山市内)では、津山市 真庭市 鏡野町 美咲町 倉敷市が発表を行った。

2日目(県南会場、岡山市内)では、玉野市 井原市 瀬戸内市 備前市 赤磐市 早島町 里庄町が発表を行った。

多くの参加者が会場に詰めかけ、熱心に石原先生のご講演や各自治体からの発表を聞いていた。岡山県エリアの関係者の高い意識が伺われた。

人口規模も、立地条件も、産業構造も、公共施設の状況も、まったく異なる自治体同士が、国・県・市という垂直的な関係でなく、自治体間同士の水平的な連携によって、ともに助け合い、情報を共有しながらファシリティマネジメントを進めていく取り組みは、新規性と発展性を持っている。この研修会の成果を踏まえて、同地域のファシリティマネジメントの取り組みがさらに加速していくことが期待される。

(以上)