◎「総合特区」152億円、「環境未来都市」11億円○
◎内閣官房地域活性化統合事務局の目玉事業○
◎国会成立後、地域からの提案募集に○

 地域再生・まちづくりを担う、内閣官房地域活性化統合事務局は23年度予算案の目玉事業として、「総合特区制度」創設(152億円)、「環境未来都市」構想推進(11億円)を挙げる。「総合特区」は地域の戦略・提案に基づく総合特区に関する計画を支援する。国会での予算・法案成立後、地域からの提案を募集する。「環境未来都市」構想は環境・超高齢化対応などをテーマとした都市・地域づくりを推進する。同じように予算成立後、地域からの公募を受ける。

 「総合特区制度」と「環境未来都市」構想については、平成22年6月閣議決定の「新成長戦略」で位置付けられたものだ。
 「総合特区」は、「総合特区推進調整費」(151億円)、「総合特区支援利子補給金」(1.5億円)で構成する。「調整費」は、各省の予算制度を重点的に活用した上で不足する部分を補完する。支援上限額は「国際戦略総合特区」が年1計画あたり20億円、「地域活性化総合特区」が年1計画あたり5億円。「利子補給金」は事業に必要な資金を金融機関から借り入れる場合、支給する(条件あり)。融資予定額は約700億円、利子補給率は0.7%以内。
 「総合特区」は、地域の包括的・戦略的なチャレンジを総合的(規制・制度の特例、税制・財政・金融措置)に支援する。総合特区ごとに設置される「国と地方の協議会」(国と地方の協働プロジェクト)において推進する。「国際戦略総合特区」「地域活性化総合特区」2パターンで構成する。
スケジュールは、国会通過後、基本方針を決定、地方公共団体からの申請、指定、「国と地方の協議会」との協議を経て、総合特別区域計画の作成・認定、各種特例措置・支援措置という流れ。
 22年に実施した募集は、278団体から450件の提案があり、優先的に着手すべき規制・制度改革82項目を抽出、関係府省庁に検討を依頼、一部回答が出ている。規制特例措置では、例えば「他の水利仕様に従属する水力発電の許可手続の簡略化(河川法および電気事業法の特例)」などを挙げる。
 「総合特区制度」は、14年度から進めている「構造改革特区」が地域に対し、規制・制度の特例措置をしているのに対し、税制・財政・金融措置支援も行う点などが異なる。
 「環境未来都市」構想推進は、「環境未来都市先導的モデル事業費補助金」(10億5000万円)、「環境未来都市構想推進事業委託費」(8000万円)で構成する。「補助金」は先導的な取り組みをモデル事業として支援(10億円、2分の1補助)と、普及啓発事業(5000万円、3分の2補助)。「委託費」は「環境未来都市」構想を推進するための計画策定等(7000万円)と普及啓発(1000万円)。
 「環境未来都市」構想は環境・超高齢化対応などの観点から都市・地域の成功事例を創出、国内外へ普及展開を図る。22年10月スタートの「環境未来都市」構想有識者検討会(委員長=村上周三・独立行政法人建築研究所理事長)での検討などを踏まえ制度設計中。
モデル事業は予算案の国会通過後、公募、選定、実施、24年度からも法制度面などの支援措置を継続実施予定。
 20年度から進めている「環境モデル都市」と異なり、財政支援がある。

 このほか地域活性化統合事務局は、「都市再生」「構造改革特区」「地域再生」「中心市街地活性化」「環境モデル都市」「地域活性化交付金」を推進してきている。
 「都市再生」は、平成14年6月の都市再生特別措置法施行を受け民間都市開発投資促進などを展開してきた。PPP、PFI、「新しい公共」との連携などの文言を加えた都市再生基本方針を平成23年2月に全面改訂したところ。
 「構造改革特区」は、平成14年12月の構造改革特別区域法施行を受け、これまで702件の規制改革、1132特区を、それぞれ実現した。23年度も引き続き実施する。
 「地域再生」は、平成17年4月の地域再生法施行を受け、地域の自主的な取り組みを国が地域再生計画として認定、交付金などで支援してきた。これまで地域再生計画は1399件を認定。23年度予算では「地域再生基盤強化交付金」(道・汚水処理・港の3分野)620億円、「地域再生支援利子補給金」1.2億円(融資予定額90億円)を計上している。
 「中心市街地活性化」は、平成18年8月の改正中心市街地の活性化に関する法律など施行を受け、これまで100市103件(平成23年2月末現在)の基本計画を認定・支援をしてきている。
 「環境モデル都市」は、平成20年度に全国から13都市を選定、モデル都市としての取り組みを支援してきた。23年度も、環境モデル都市を始め、自治体、民間団体等で構成する「低炭素都市推進協議会」(13都市含む198団体で構成)が中心となり、ワーキンググループの開催など低炭素都市づくりに向けた優れた取り組みの水平展開を図る。
 「交付金」は、経済対策などをテーマに20年度から補正予算で対応。22年度も「地域活性化交付金(きめ細かな交付金)」2500億円、「同(住民生活に光をそそぐ交付金)」1000億円が、それぞれ予算化、地域への配分が行われようとしているところ。23年度は未定。
※ 全省庁の23年度予算政府案における地域活性化施策(予算・税制・法制度)は以下の通り。http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/siryou/pdf/23yosanan_sesaku.pdf