浜松で障害者の就労支援、アイエスエフネットが施設

  IT(情報技術)関連サービスのアイエスエフネット(東京・港、渡辺幸義社長)は浜松市内で障害者の就労支援施設を5月にも開設する。パソコンや接客などの技術を学び、民間企業への就労を促す。遠州鉄道などが受け入れ先として協力する。企業の社会的責任(CSR)の意識の高まりとともに、浜松では人手不足感が強く、需要が大きいと判断した。

 グループ会社のアイエスエフネットライフ静岡(沼津市)が、浜松市の認可を経て、一般企業での雇用が可能な人に職業訓練を手がける「就労移行支援事業所」と雇用契約を結び、最低賃金が適用される「就労継続支援A型事業所」を開く。身体に障害を持つ人が通勤しやすいように、中心市街地にある複合商業施設「ザザシティ浜松中央館」に5月にも開設する。

 敷金や礼金、パソコン、机、イスなどの初期投資費用は数千万円。両事業所あわせて6人のスタッフを置く。就労移行支援事業所では最短で3カ月程度のパソコンや接客などの訓練を経て、民間企業に就職する。

 具体的にはホテルのベッドメーキングや清掃、パソコンを使った事務などの仕事を想定しており、遠州鉄道などが受け入れる予定。就職後もアイエスエフネットは職場への定着を支援する。年間40人の民間企業への就職を目指す。

 A型事業所ではアイエスエフネットライフ静岡が10人程度の障害者を社員として雇用する。パソコンのデータ入力作業や清掃の請負などを想定する。両事業所の運営資金は国からの助成金と定着支援のコンサルタント料、他社からの業務委託料などでまかなう。

 CSRの意識の高まりや強い人手不足感を背景に、障害者雇用に力を入れるケースが増えている。企業が集積する浜松の有効求人倍率は昨秋以降、全国や静岡県を上回っており、人手不足感も高いことから需要が大きいと判断した。

 IT技術者の派遣業務などを手がけるアイエスエフネットの連結売上高は、2014年12月期で120億円。グループ約3千人の従業員のうち、障害者や引きこもりなどの就労困難者が約4分の1を占める。培ったノウハウを生かし、同様の事業所を全国で約20カ所展開しており、県内では沼津に続く2カ所目。

(日本経済新聞 2016年02月26日)