普建費17%増の4861億/東京23区予算案出そろう

 【18区で一般会計過去最大】
 東京23区の2016年度予算案が17日に出そろった。一般会計の総額は前年度比4.0%増の3兆6030億5700万円で、21区がプラスとなっている。このうち、千代田、中央、新宿、台東、北、荒川、品川、大田、世田谷、杉並、豊島、板橋、練馬、墨田、江東、足立、葛飾、江戸川の18区では一般会計が過去最大規模となった。普通建設事業費の総額は16.9%増の4861億8600万円で、一般会計に占める割合は13.5%だった。緩やかな景気回復と人口増により、歳入面の改善を見込んでいる。普通建設事業費の増加要因では、高齢者や児童数の増加に対応した公共施設整備や、市街地再開発事業の助成金を挙げる区が目立つ。
 重点分野として、福祉分野、教育分野の充実に加え、減災対策を進め安全・安心分野の充実を図る区も多い。
 品川区では、都市再生機構と連携を強化して木密地域のさらなる不燃化整備を図る。機構が取得した用地のうち、必要と判断すれば区が機構から取得し、公園などの公共施設を整備するという。柔軟な用地活用により、木密地域解消の加速化を図る。
 杉並区では、16年度中の狭あい道路拡幅整備条例改正の制定を目指すほか、区独自に50mメッシュで詳細な地震被害シミュレーションを実施し、被災状況や減災対策などの施策効果の「見える化」を図る。
 北区では、国家公務員宿舎跡地約1.1haを取得し、防災機能を備えた都市計画公園、区営シルバーピアの整備に加え、歩道新設と障害者グループホームを誘致する。
 庁舎関連では、中野区が中野駅周辺まちづくりで区役所・サンプラザ地区の再整備に向けた実施方針を策定するほか、新庁舎は16年度中の整備基本計画策定に向け、6月をめどに素案を作成する。
 庁舎の最優先候補地が立石駅北口地区市街地再開発事業に伴う再開発施設の保留床となっている葛飾区では、16年度末の新庁舎整備基本計画案策定に向け、4月以降早期に総合庁舎整備検討支援業務を公告する予定だ。
 まちづくり事業では板橋区が、高島平地域の都市再生に向け、今秋にも民・学・公が連携して推進する組織「高島平デザインセンター」(TDC)を設立するほか、TDC活用の初弾として16年度中に地域内の駅や拠点、まちを連携させるプロムナードを再整備する「プロムナード基本構想(素案)」を作成する。
 渋谷区では、渋谷駅周辺地域のまちづくりに多様な人びとが参加できる取り組みとして、組織体「(仮称)アーバンデザインセンター渋谷」の設立に向けた検討を始め、17年度の設立・本格運営を目指す。
 豊島区の「国際アート・カルチャー都市」実現をけん引する旧庁舎周辺まちづくりでは、4月から旧庁舎・公会堂の解体に入り、17年早々の着工を目指す。関連13事業に合計約12億円を計上した。
 新規事業としては墨田区が向島、本所の両保健センターと庁舎内の保健所を統合した新保健センター等複合施設の検討に着手する。16年度中の施設整備計画策定に向け、計画策定支援業務を民間事業者に委託する予定だ。
[建設通信新聞 2016-02-18 4面]