宮城県16年度予算案、復興費17%減の4832億円

  宮城県は9日、一般会計で2015年度当初予算と比べ4%減の1兆3743億円の16年度予算案を発表した。東日本大震災から2年後の13年度以降、4年連続の減少となるが、1兆円を超す大型予算が続く。震災復興関連は17%減の4832億円。復興の進展で災害公営住宅の整備などハード面の減額が目立つ一方、被災者支援などソフト面に重点配分した。

 復興の進展で、インフラ整備などハード面の予算は減額が目立つ。災害公営住宅の整備支援費は34億円で前年度比88%減。県営漁港施設の復旧は233億円で32%減少した。

 一方、被災者の生活支援などソフト面の事業は増額した。仮設住宅の入居者が災害公営住宅などに転居する際の支援費は85%増の1億4400万円。被災者の生活再建を支援するNPOへの助成費用も20%増の3億円を計上した。

 村井嘉浩知事が推進する「創造的復興」関連の予算も増額。東北薬科大学が4月に開業する医学部の設置支援費は15年度の3倍の30億円を配分。7月に民営化される仙台空港の活性化に向け、イベントの開催費用などとして新たに3000万円を計上した。アニメなどを活用した外国人観光客の誘致拡大に向け8000万円を新規計上した。

 政府は震災直後の11年度からの5年間を「集中復興期間」として、国が全面的に復興予算を担ってきた。16年度から5年間は「復興・創生期間」として、復興事業費の一部を地元に負担させる方針で、同期間の初年度となる16年度の宮城県の負担額は17億円の見込み。5年間では約50億円となる見通しだが、村井知事は「県財政に大きな影響はない」との考えを示した。

 一方、復興関連を除く通常予算は前年度当初予算比6%増の8910億円。農林水産業の担い手対策として新たに6億円を確保。少子高齢化が進む中、結婚支援費として1420万円を新規に計上した。また、昨年の関東・東北豪雨で被災した公共土木施設や農地・農業用施設の復旧費用として38億円を新規計上した。

 16年度の歳入は県税収入が前年度比8%増の3062億円を見込む。復興需要や景気回復を受け法人県民税・法人事業税が15%増加する。

 村井知事は記者会見で予算案を「復興創生加速化予算」と表現した。

(日本経済新聞 2016年02月10日)